こんにちは、千本木です。
拠点間をダークファイバーで繋ぐ当社のサービスが、大学様はもちろんのこと、研究機関や地方自治体など様々なお客様から好評を頂いております。
サービスリリース時にはあまり意識していなかったのですが、特に学術情報ネットワークSINETとの親和性が良いことが分かってきました。
以前も同様の内容をブログにしていますが、今回はもう少し深堀りしてご説明したいと思います。
特にダークファイバーについては以前の記事で具体的に説明していますので併せてご確認ください。
前回の記事:大学でのダークファイバーを利用したSINET接続の事例
https://www.nedia.ne.jp/blog/business/2020/11/17/16896
SINETとは
SINET(サイネット、Science Information NETwork)とは、国立情報学研究所が運用する、大学や研究機関向けの学術情報ネットワークのことです。
SINETは「先進性」「超高速性」「高信頼性」「国際性」「高機能性」の5つを特徴として挙げており、約1,000機関に及ぶ日本全国の大学や研究機関を400Gbpsという回線で繋いでいます。
SINETではインターネットへの高速接続も提供していますので、SINETを利用する機関はSINETへの閉塞網での接続ができれば同時にインターネット接続も出来るようになります。
SINETへの接続
SINETのノードは全国各地のデータセンターに設置されており、主に専用回線を使った接続が必要となります。
ノードへの接続インターフェイスは以下のものとなっています。
- 100/1000BASE-T (メタル・RJ45コネクタ)
- 1000BASE-LX (2芯シングルモード・SCコネクタ)
- 10GBASE-LR (2芯シングルモード・SCコネクタ)
- 40GBASE-LR4 (2芯シングルモード・SCコネクタ)
- 100GBASE-LR4 (2芯シングルモード・SCコネクタ)
- 400GBASE-FR4 (2芯シングルモード・SCコネクタ)
また、ネットワーク機器は設置場所が定められており、設置機器の大きさ等の制限があります。
SINET接続回線を考える
SINETへ接続するための回線を考えると、以下の2つの選択となります。
- 専用線
- インターネット回線
専用線
実際の回線速度にもよりますが、回線を専用できる専用線であればSINETが提供するサービスを十分に得ることができます。
ただし回線速度や距離によって料金が大きく変動します。
一般的なインターネット回線
フレッツ光ネクスト等の個人でも使える一般的なインターネット回線は、他者と帯域を共有する回線となり、インターネットを経由するため基本的にはSINET接続への利用はおすすめできません。
帯域共用回線を使用すると他者の影響を受けますし、VPNを使用する場合は暗号化による速度低下が考えらます。
また、昨今フレッツ光クロスのように10Gbpsを謳うサービスがありますが、実測値として10Gbpsに近い速度にはならず、また時間によって速度が低下することから、安定的な運用ができません。
これらのことから、一般的なインターネット回線を利用する場合は、速度面・回線品質面により、SINETの「超高速性」のメリットを最大限享受することができないと言えるでしょう。
法人向けサービス
フレッツ光ネクストプライオのような帯域優先機能がある場合、他者の通信の影響を受けにくく、高品質な通信を実現することが可能です。
ただし本ブログ執筆時点で、フレッツ光ネクストプライオ10であっても最大通信速度は概ね1Gpbs、帯域優先としてもデータ送受信10Mbpsとなります。
最大通信速度1GbpsというのはフレッツVPNワイドでも同じで、大学や研究機関が接続することを考えると、SINETのスペックに対して明確に速度が不足していると言えます。
SINET接続の速度は、SINETの諸々のサービス品質に対して大きな影響を与えますので、大学・研究機関の規模感を考えれば専用線を導入した方が得られるメリットは大きいと考えます。
なぜ当社のダークファイバーがSINETに有効なのか
当社のダークファイバーサービスは、拠点間を物理的に光ファイバーで結ぶことが出来ます。
インターネットを経由せず、安全にSINETへ接続することが可能です。
また性質上帯域保証ではありませんが、光ファイバー間を結ぶメディアコンバーターの規格速度に近い実測値を占有して利用することが可能です。
昨今ではSINET接続に10Gbpsのメディコンバーターを使うことが多くなり、10Gbpsに近い実測値で安定的に接続することができます。
当社のダークファイバーの価格構成
弊社のダークファイバーでは、初期費用と月額費用が発生します。
初期費用の中にメディアコンバーターの購入が含まれており、基本的に敷設する光ファイバー自体の距離に応じた費用と、弊社の保守費用を月額で頂戴します。
前述の通り回線速度を決定するのはメディアコンバーター性能となりますので、1Gbpsであっても10Gbpsであっても月額費用は変わりません。
このため、回線速度によって金額が変動する多くの専用線に比べて、月額コストを抑えることができます。
ダークファイバーのメリットとデメリット
メリット
まとめると、当社のダークファイバーは以下のようなメリットがあります。
- インターネットを経由しないで、閉塞網で安全にSINETへ接続可能
- メディアコンバーター性能に近い実測値で安定的な接続が可能
- 多くの専用線と比較しても安価に導入可能
デメリット
一方で、デメリットもあります。
- 長期間の工期が発生する
- サービスエリアが関東近郊
ダークファイバーは現地調査といって、現場の状況把握と回線が引ける経路が確保できるかの調査を行います。
敷設する場所によって調査や追加工事が発生することもありますし、NTT側の設備の余剰がない場合にはお待たせしてしまうこともございます。
現時点でのご発注から納品までの工期がおおよそ4ヶ月~10ヶ月です。
また弊社の所在地が群馬県ということもあり、保守の都合上、関東近郊のみでしかご提供できないサービスでもあります。
まとめ
工期とサービスエリアの問題はありますが、ここさえクリアできればSINET接続に対して非常に有効なサービスであると言えます。
正直、工事調整等に苦労したことも多々ありますが、導入して頂いたお客様から満足の声を頂くことが多く、当社としてもやりがいのあるサービスであると実感しています。
SINET接続の事例は多くございますので、導入計画・申請手続き・設置機器の規格など安心してお任せください。
SINETへの高速接続を検討されている方は、是非一度弊社までお問合せください。







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