いきなりですが「ダークファイバー」という言葉をご存じでしょうか?
言葉自体は結構昔からある言葉なのですが、一般的ではないので、なかなか馴染みがないですよね。
有効利用できればコストパフォーマンスの良い専用回線ができあがるので、今回ご紹介したいと思います。
ダークファイバーとは、敷設したけど使われていない光回線(光ファイバー)のことを指します。
例えば、NTTなど大手事業者が自社の事業の為に光回線を敷設しますが、この際に沢山の光ファイバーを引くので使用せずに予備として余っている光ファイバーがあります。
それらの利用されていない光ファイバーのことを「ダークファイバー」といいます。
使われてない=光っていない=暗い というところから「ダーク」とついていますが、決してダークサイドに墜ちた回線ではございません。。
さて、弊社のような電気通信事業者が大手通信事業者からこれらダークファイバーを借りて、運用することが総務省より認められています。
ダークファイバーのメリット
それでは、このダークファイバーにどんなメリットがあるかというと、ズバリ「コストメリット」です。
例えば、本社と支社を専用回線で結ぶ場合、通信キャリアのサービスを使うのが一般的ですが、非常に価格が高いです。通信速度や距離によって異なりますが、総じて高額です。
昨今では、インターネット網やIP網の高速化によりVPNが普及していますが、VPNが一般的に普及した背景には専用線が高額であるということがあると思います。
ダークファイバーの構成
で、ダークファイバーはどのようなコスト構成になっているかというと
本社(A点)と支社(B点)結ぶ場合
・本社から最寄りのNTT局までの回線費用 A点-最寄りのNTT(X局)
・支社から最寄りのNTT局までの回線費用 B点-最寄りのNTT(Y局)
・X局とY局までの回線費用 距離が離れている場合は局と局をはしご
このような費用構成になります。
ダークファイバーは1Gbps以上の速度の回線をフルに使えます!
それでいて、費用は一般的な通信キャリアの数分の一の価格です。
ただ、「距離が長いと割高」になるのと、「線が空いている」ことが条件ですので、注意が必要です。
また、ダークファイバーは『光の線』までしか提供してくれません。
※NTTの場合です。他の電力会社やJRなどの場合は違うかもしれません。
光ファイバーが直でくるので、通常はそれをイーサネットに変換するメディアコンバーターを終端に設置します。
メディアコンバーターにも1芯・2芯、シングル・マルチ、距離などによって種類がありますので、ダークファイバーの種類や距離に合わせてメディアコンバーターも用意する必要があります。
ダークファイバーの導入にあたって
それと、保守は回線断とかあればNTTなどの貸出元のキャリアの方で回復対応してくれますが、障害検知など基本的な部分は自分達でしなければなりません。
「線は貸すけど運用は自己管理でね」という感じなので、保守をちゃんとしてくれる通信事業者を委託先に選んで欲しいと思います。
電気通信事業者の登録をしていてもダークファイバーのノウハウを持っている業者は少ないと思いますが、速い回線を格安でとお考えの方は一度ダークファイバーを検討してみてください。
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